南房総市立嶺南中学校 Reinan Junior High School

南房総学

1 テーマ:海・山プロジェクト / キャリア学習

2 育てたい資質・能力:房総に残っても、離れても、どこへ行っても支えとなる故郷への誇りと強い思いの涵養

3 学年ごとの学習の系統性
 本校では、学年段階に応じた「海・山プロジェクト」を柱に、地域理解を深める体験的学習を推進する。第1学年では、南房総の豊かな海洋環境を生かした磯調査や、嶺岡山系の自然と歴史を学ぶ散策を行う。第2学年では、海上交通や防災を学ぶカッター訓練、地形・地質や酪農の歴史に触れる山の学習を実施する。第3学年では、過疎地域である南房総の課題や観光産業を題材に、地域の未来を考え、魅力発信につなげる学習を行う。また、各学年においてキャリア教育を推進するための学習活動を実施する。

4 最終的な育成像 
・南房総への郷土愛の醸成
・自ら地域の魅力を見つけ、言語化し、他者に伝えられる
・地域の課題を主体的に考え、将来の生き方とつなげられる
・将来どこへ行っても「南房総を大切に思う心」を持ち続ける

5 各学年の取組 

5月 1年ビーチコーミング・磯調査(20)1年富山登山(21) 2年カッター訓練(21)
6月 1年マリンアクティビティ(23) 2年職場体験学習(23・24) 3年校内高校説明会(19)
9月 3年マリンアクティビティ(11)
10月 2年嶺岡体験活動①、2年嶺岡体験②
11月 2年嶺岡体験③ 3年里山保存プロジェクト①(4)里山保存プロジェクト②(20)
1月 1年働く人の話を聞く会(27)

6 学習のまとめ
・それぞれの学習活動のあとには、感想の記述または新聞等のレポートを作成する。
・発表会を行う場合は、学年ごとに総合的な学習の時間を用いて実施する。
・キャリアパスポートを活用し、1年間の学習のまとめを行う。

7 学習内容について
第1学年
(1)海プロジェクト
嶺南中学校区は、東経140度と北緯35度が交わる地点に近い地域に位置している。その交点自体は海上にあるが、東経140度の最南端は和田地区の白渚海岸、北緯35度はローズマリー公園付近である。南房総エリアの海は、南からの暖かい黒潮の影響を受け、生物多様性に富んだ豊かな海域となっている。こうした地域特性を生かし、南房総の海の自然に直接触れることを目的として「磯調査」を実施する。  

(2)山プロジェクト
嶺南中学校の校名が、嶺岡山系の南側に位置することに由来していることを座学で学ぶ。さらに、古代から人々が移り住み、嶺岡山系の豊かな自然を生かして発展してきた安房地域の歴史について、実際に山系を散策することで理解を深める。体験的な学びを通して、地域の成り立ちへの関心を高める。

第2学年
(1)海プロジェクト
安房地区は、古くから漁業が盛んで、海上交通の要所としても発展してきた地域である。現在は車や電車が主な移動手段となっているが、実際に船に乗って海に出る体験を通し、海上交通や海洋産業への理解を深める。また、カッター訓練を行うことで、安全意識や防災の観点からも海と関わる重要性を学ぶ機会とする。

(2)山プロジェクト
嶺岡山地は、蛇紋岩をはじめとする多様な岩石が産出し、かつて海洋底を形成していた岩石が断層運動によって地表に現れた、全国的にも珍しい地形である。また、嶺南地区では、律令制の時代から馬の放牧が行われ、江戸時代には幕府直轄の「嶺岡牧」として重要な役割を担った。徳川吉宗の命により伝来した白牛が飼育され、日本の酪農発祥の地となった歴史も有している。こうした地形的特性や災害との関わり、歴史的背景を関連付けた体験的学習を行う。

第3学年
(1)山プロジェクト
南房総市は、「過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法」に基づく過疎地域に指定されている。人口減少に伴い、地域の活力や生産機能、生活環境の維持が課題となっている。中学校卒業を前に、「生まれ育った南房総のために自分たちができること」について考え、実践する学習を通して、地域への愛着と主体的に関わろうとする態度を育成する。

(2)海プロジェクト
近年、南房総地域では移住者が増加しており、サーフィンやフィッシングなどのマリンアクティビティを魅力として移住する人も多い。地域に暮らす一員として、また将来地域の魅力を発信する担い手として、観光への関心を高めることは重要である。実際に地域の観光産業を体験することで、南房総の魅力を理解し、発信できる生徒の育成を目指す。