南房総市立嶺南中学校 Reinan Junior High School

校内研修

令和3年度南房総市立嶺南中学校校内研修計画

(1)研究主題

「わかった。できた」をめざして、主体的に学ぶ生徒の育成


(2)主題設定の理由
現代社会は,様々な分野で急速にグローバル化が進み,刻一刻と変化をしている。生徒の身のまわりに起こる様々な社会的事象も変化を続け,多様化してきている。このような予測困難な時代だからこそ現代社会を生きるには,主体的に考え,判断し,行動することが求められる。これからの変化の激しい社会の中で,生徒たち一人一人が困難な状況を乗り越え,主体的に自らの人生を切り拓きながら力強く生きていくためには生涯にわたり学び続ける力を育成する必要がある。このような社会の現状を背景に学習指導要領の改訂が行われた。
新しい学習指導要領では,教育課程全体や各教科などの学びを通じて「何ができるようになるのか」という観点から,「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力,人間性」の3つの柱が上げられている。この中で,「学びに向かう力・人間性」を育むためには,学習に対しての意欲や喜びが高めることが必要であると考える。このことを踏まえ,教師が日々の授業で生徒が「わかった。できた。」を積み重ねられる授業改善を行うことによって,「学びに向かう力,人間性」を育むことはもちろん,「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」も自然と育むことができると考え,本研究主題を設定した。
【昨年度までの取り組み】
昨年度は感染症予防のため,グループによる活動や対面によるペア学習など制限があり,例年のような研修を実施することが難しい状況であった。そのため,昨年度研修ができなかった活動を見直し,「わかった。できた。」と生徒が納得できる授業改善を目指していくということになった。
【今年度の研修について】
本研修では,4つの場面で考えることで生徒の問題解決的な学習を授業や単元の中で具現化していく。単元や授業の導入部分で生徒の興味をもたせる。そして授業中に学習した知識をつなぎ,関係づけることで知識の積み重ねを行う。そして,学んだことを生かして適切に思考・表現する。そして,学習内容を活用して考えを表現したり,学んだ知識を組み合わせたりする振り返りの場を設定する。このように授業を4つの場面に分けて展開することで,生徒が単なる事実の認識だけでなく,深い知識を獲得し,社会生活についてより深い理解や思考,意欲等を得るようにしていく。そして,学習の中で生徒は「わかった。できた。」と実感をもち,納得して授業に取り組むことができる在り方を検討し,実践を積み重ねていきたいと考える。


(3)生徒の実態から
嶺南地区は,R元年度に嶺南小学校が開校した。そのため,1・2年生は,同じ集団で1年間を過ごしている。学級数も2学級あり,年度ごとの学級編成によって,学級集団がかわる。しかし,2学級のみということで,ほぼ変わらぬ集団で過ごしているため,安定した人間関係の中で過ごせる良さがあるが,その反面,主体性,競争心,粘り強さが育まれにくい環境でもある。
学級でも同じような傾向が見られ,授業でも自分の意見をもっていてもその場で意見を言えない,意見を述べることに抵抗感をもっている生徒が見受けられる。また,人に合わせて動いたり,自分で考えて行動せず,教師の指示を受けてから動くなど受け身な傾向が強い。
生徒が前向きな気持ちで学習をするためには,生徒自身が学びに対して意欲をもち,わかる喜びの経験を積み重ね,その過程の中で知識を得ることで,自信を高めていく必要がある。そのため,生徒全員が取り組みやすい質的な授業改善を行うことで,学びの意欲を高める授業を展開していくことが必要であると考えた。


(4)研究の目標
授業の導入に着目した授業実践を通して,生徒が主体的に学習に取り組める指導を明らかにする。
【目指す生徒像】
1主体的に学習に取り組むことができる生徒の育成
2「わかった。できた。」を実感することができる生徒の育成


(5)研究の仮説

4つの場面の「見いだす」ことに着目した授業を行うことができれば,生徒は興味をもって授業に取り組むことができるだろう。※思考し,実践する力を高める実践プログラムより


(6)研究の具体的な取り組み
◆「思考し,表現する実践プログラム」の活用
4つの場面(見いだす・自分で取り組む・広げ深める・まとめあげる)に分け,授業を構成する。この一連の学習プロセスを通して生徒が「わかった。できた。」と感じ,納得できる授業を行うことができると考える。4つの場面に着目し,教員が授業を計画し,実践することによって,現在の授業がどの学習プロセスにあたり,生徒にどのような能力を高めようとしているかを明確にし,授業改善につなげることができる。
◆「見いだす」ことに着目した授業改善
「見いだす」の場面では,今までの学習内容や提示された資料等を基に疑問をもち,本単元(本時等)で解決していく課題を明確にする過程とする。また,「これからの学習がどのような意味をもち,何を目指しているものか」等を意識しつつ,主体的に学習に取り組むことによって生徒の学習への授業への意欲を高めることができる。
◆相互授業参観の実施
授業参観をすることによって,教科の専門的な内容ではなく,どの教科における指導でも共通する授業規律や生徒との関わり方の視点を知ることができる。授業後に生徒の意見や活動の取り上げ方,褒め方,板書の読みやすさなどについては教師同士で検討することで生徒の学びの意欲を高める授業を構築することができる。
◆iチェックの分析・活用(生徒の実態把握)
南房総市で行っている「iチェック」を活用し,自己肯定感などの「自己認識」,規律意識や思いを伝える力などの「社会性」,学級の規範意識などの「学級環境」,学習意欲などの「生活・学習習慣」の4つカテゴリーから,学級や個人の傾向を分析し,生徒の変容の把握や,本研究のテーマに適した指導方法を検討する位置づけとしたい。
◆セルフチェックシートの活用
生徒が「わかる。できた。」と納得できる授業を行うためには,授業改善を行うことが必要である。その際に自分の授業を自分でチェックし,自分の授業の課題を意識し続けることが大切である。セルフチェックシートを活用することで,単元や題材のまとまりの中で,主体的に学習を見通し振り返る場面をどこに設定するか,対話する場面をどこに設定するか,学びの深まりを作り出すために生徒が考える場面と教員が教える場面をどのように組み立てるかという視点を身に付けることができる。